「見積書を作るのに毎回電卓を叩いている…」
「単価を間違えて入力しないか不安…」
見積書は、受注を左右する大切な書類です。
しかし、手作業での作成はミスが多く、非効率になりがちです。この記事では、エクセルでミスなく、スピーディーに見積書を作成するための便利な関数と、その具体的な使い方を解説します。
見積書作成でよくある課題と関数で解決する方法
多くの人が見積書作成で悩むポイントは、以下の2つです。
1. 計算ミスが怖い!単価や数量が変わるたびに計算し直すのが面倒
- 解決策:
SUM
関数と掛け算で自動計算- 複数の項目がある見積書では、各項目の小計を出し、最後にそれらを合計する必要があります。この時、
SUM
関数と*
(アスタリスク)を使えば、計算は一瞬で終わります。
- 複数の項目がある見積書では、各項目の小計を出し、最後にそれらを合計する必要があります。この時、
【具体的な手順】
- 項目ごとの金額を出す:
- 「金額」のセルに
=単価*数量
と入力します。 - 例えば、セルD2に
=B2*C2
と入力すれば、単価と数量をかけた金額が自動で表示されます。
- 「金額」のセルに
- 小計を合計する:
- 「小計」のセルに
=SUM(金額の範囲)
と入力します。 - 例えば、
=SUM(D2:D5)
と入力すれば、D2からD5までのセルの合計値が自動で計算されます。
- 「小計」のセルに
この方法を使えば、単価や数量を修正するだけで、すべての金額が自動で更新されるため、再計算の手間がなくなります。
2. 毎回商品名と単価を手入力するのが面倒
- 解決策:
VLOOKUP
関数で単価を自動表示- 毎回、商品名を入力して単価を調べるのは非効率です。
VLOOKUP
関数を使えば、あらかじめ作成した商品リストから、商品名に紐づく単価を自動で引っ張ってくることができます。
- 毎回、商品名を入力して単価を調べるのは非効率です。
【具体的な手順】
- 商品リストを作成する:
- シートのどこかに「商品コード」「商品名」「単価」のリストを作成しておきます。
VLOOKUP
関数を入力する:- 見積書の「単価」のセルに、以下の数式を入力します。
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)
- 検索値: 商品名が入力されているセル(例:
B2
) - 範囲: 作成した商品リストの範囲(例:
Sheet2!A:C
) - 列番号: 単価がリストの何列目にあるか(例:
3
) - 検索方法: 完全に一致するものを探すため
FALSE
を指定します。
これにより、見積書の「商品名」を入力するだけで、自動で「単価」が表示されるようになります。
VLOOKUP関数の具体的な使い方を徹底解説
ここでは、商品名を入力するだけで、単価が自動で表示されるように設定する手順を、具体例を交えて解説します。
【準備】商品リストを作成する まず、別のシートに商品リストを作成します。このリストが、VLOOKUP
関数が参照する「データベース」になります。
【手順1】見積書の「単価」セルに数式を入力する
見積書の「単価」を表示させたいセルに、以下の数式を入力します。
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索方法)
- 検索値: 見積書に記載する「商品名」が入力されているセルです。たとえば、セルB2に商品名を入力する場合、
B2
と指定します。 - 範囲: 商品リスト全体を指定します。他のシートにある場合は、シート名と絶対参照をつけます。
- 列番号: 「単価」が商品リストの何列目にあるかを数字で指定します。上記の例では、商品名が1列目、単価が2列目になるので、
3
と入力します。 - 検索方法: 完全に一致するものを探すため、必ず
FALSE
を指定します。
【手順2】完成した数式をコピーする
完成した数式を、他の商品の「単価」セルにコピー&ペーストすれば、商品名を入力するだけで単価が自動表示されるようになります。
エクセル関数の限界と、その次のステップ
SUM
やVLOOKUP
といった関数を使えば、見積書作成は確かに効率化できます。しかし、これらの方法は、テンプレートの破損や管理の煩雑さ、複数人での共有の難しさといったエクセル特有の課題を根本的には解決できません。
もし、あなたが「毎回関数を設定するのが面倒」「見積書の控えをファイルで管理するのが大変」と感じるなら、それはエクセルでの限界かもしれません。
「SpreadOffice」なら、これらの関数を覚える必要は一切ありません。あらかじめ商品や顧客を登録しておけば、見積書も請求書も、たったの5分で自動作成できます。