注文書とは?社会人が知っておきたい注文書の基本

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注文書は商品やサービスなどを取引相手に注文する際、商品やサービスを発注する側が作成し交付する書類です。

民法522条2項では、契約自体は契約当事者双方が合意していれば口約束でも成立しますが、後になって認識の食い違いが起こらないためであったり、注文する品目や数量、金額や納期を確認するために注文書を作成して取引を行う場合がほとんどです。

しかし実のところ、「注文書って必須事項とか、保存期間とか、正しく作れているのか不安…」と心配されている方も多いのではないでしょうか?

本記事では、記載事項や注文書と発注書、契約書との違いについても易しく紹介いたします。

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注文書の記載事項

実は、注文書には定められたフォーマットや形式はありません。そのため、特に書き方のルールはありませんが下請法に該当する取引の場合では規定の内容を記載する必要があります

ここからは、一般的な注文書の書き方の例と、下請取引を行う際の記載ルールを紹介していきます。

一般的な注文書の記載事項

一般的な注文書では以下の10点を記載します。

  • タイトル(注文書または発注書と記載)
  • 交付先(発注先の会社名、担当者名を記載)
  • 発行年日/発注書No.(作成した日付・管理用のNo.を記載)
  • 発注元(発注元の会社名、住所、連絡先、担当者名などを記載)
  • 件名(発注するプロジェクトの件名を記載)
  • 発注金額/納品期限
  • 支払条件/納品場所/有効期限
  • 発注内容(商品名や数量などを記載)
  • 小計/消費税/合計(税抜きの合計金額と消費税額、税込みの合計金額を記載)
  • 備考

注文書:例

下請法に沿った注文書

下請法の対象となる取引を行う場合は、発注者側は下請法に沿って注文書を作成する必要があり、以下の必須項目を全て記載した注文書を交付する必要があります。

以下の12項目が必須項目になります。

【3条書面に記載すべき具体的事項】

  •  親事業者及び下請事業者の名称(番号,記号等による記載も可)
  •  製造委託,修理委託,情報成果物作成委託又は役務提供委託をした日
  •  下請事業者の給付の内容(委託の内容が分かるよう,明確に記載する。)
  •  下請事業者の給付を受領する期日(役務提供委託の場合は,役務が提供される期日又は期間)
  •  下請事業者の給付を受領する場所
  •  下請事業者の給付の内容について検査をする場合は,検査を完了する期日
  •  下請代金の額(具体的な金額を記載する必要があるが,算定方法による記載も可)
  •  下請代金の支払期日
  •  手形を交付する場合は,手形の金額(支払比率でも可)及び手形の満期
  •  一括決済方式で支払う場合は,金融機関名,貸付け又は支払可能額,親事業者が下請代金債権相当額又は下請代金債務相当額を金融機関へ支払う期日
  •  電子記録債権で支払う場合は,電子記録債権の額及び電子記録債権の満期日
  •  原材料等を有償支給する場合は,品名,数量,対価,引渡しの期日,決済期日,決済方法

引用元:公正取引委員会「親事業者の義務

注文書に印鑑や角印は必要?

注文書に印鑑を押印する必要があるのか?」と気になる方もいるのではないでしょうか?

結論、注文書に押印は必須ではありません注文書に印鑑や社判がなくても、効力は変わりません。

しかし、押印をした書類の方が受注者が安心して取引を進めることができるので、押印をすることをオススメします。

印鑑を押す位置にも決まりはありませんが、一般的に発注者側の社名や住所の右横に押すことが多いです。

下請法と注文書について

下請法とは?

経済的優位な地位にある親事業者の濫用行為を規制し下請け取引の公平化を行うための法律です。 不当に代金を減額したり、支払いを遅延することを禁止しています。

参照:公正取引委員会「下請法の概念

下請法の対象となる場合

下請法の適用を受ける取引4種類あり、製造委託・修理委託・情報成果物作成委託・役務提供委託です。取引内容と取引事業者の資本金によって下請取引とみなされるかどうかが決定されます。

下請法の対象となる取引

※親事業者(発注者側)
※下請事業者(受注者側)

下請法に沿った注文書を作成する際の注意点

発注者側の義務は下請法によって、以下の4点が定められています。

  • 書面の交付
  • 支払期日の決定
  • 書類の作成・保存
  • 遅延利息の支払い

支払い期日に関しては物品や成果物を受領した60日以内に設定する必要があります。
発注者は、取引相手に製造委託、修理委託、情報成果物作成委託又は役務提供委託をした際、給付の内容,下請代金の額等について記載した書類を作成し2年間保存する義務があります

注意

発注者は,下請代金を支払期日までに支払わなかった場合、取引相手に対し,物品等を受領した日から計算して60日を経過した日から実際に支払をする日までの期間について、日数に応じて未払金額に年率14.6%を掛けた額の遅延利息を支払う義務があるため、注意する必要があります。

参照:公正取引委員会「親事業者の義務

注文書には金額を記入しなくてもいい?

下請法では、原則として注文書に金額を明記する必要があると定められています。
しかし、例外として注文書を作成した時点で記載できない「正当な理由がある場合」のみ金額が記載されていない注文書も認められています。

例えば、ソフトウェア制作業務を委託した場合、「発注時点では実際に使用するユーザが求める仕様が確定していないため、正確な業務内容や下請代金を記載できない場合」などが当てはまります。

参照:公正取引委員会「各種パンフレット
公正取引委員会「ポイント解説下請法

注文書に収入印紙は必要?

原則として、注文書に収入印紙を貼る必要はありませんが例外的に収入印紙が必要になることがあります。

以下の3つの場合は、印紙法上の課税文書の契約書に該当するため収入印紙の貼り付けが必要になります。

注文書に収入印紙は必要?金額と印紙が不要なパターンを解説
これまで、注文書には収入印紙を貼る場面も多くありましたが、近年では電子契約の普及により、収入印紙自体が使われる機会が減少しつつあります。 しかしながら、注文書に印紙が必要な場面もいくつかのケースで存在するため、注文書と収入印紙に関する...
  • 契約当事者の間の基本契約書、規約または約款等に基づく申込みであることが記載されていて、一方の申込みにより自動的に契約が成立することとなっている場合におけるその申込書等。ただし、契約の相手方当事者が別に請書等契約の成立を証明する文書を作成することが記載されているものは除かれます。
  • 見積書その他の契約の相手方当事者の作成した文書等に基づく申込みであることが記載されているその申込書等。ただし、契約の相手方当事者が別に請書等契約の成立を証明する文書を作成することが記載されているものは除かれます。
  • 契約当事者双方の署名または押印があるもの

引用元:国税庁「No.7118 申込書、注文書、依頼書等と表示された文書の取り扱い

注文書の電子化・システム化のメリット

注文書を電子化することによるメリットとして、保管にかかってきた手間を削減できることがあげられます。
ここからは、注文書を電子化することによって生まれる代表的なメリットについてそれぞれ紹介します。

  • コストを削減することが期待できる
  • 経年劣化や紙の破損が起こらない

コストを削減することが期待できる

注文書を電子化し、紙媒体でのやり取りをなくすことで、注文書の印刷や送付にかかってきたコストの削減が期待できます。

紙媒体での注文書の管理では、オフィスに行き問い合わせ内容を確認したり印刷を行う必要がありましたが、電子注文書では作成から管理までPCやスマートフォンにて管理をすることができます。

そのため、急に注文書を確認する必要が起きた場合でもすぐに確認することができます。

POINT

電子注文書はこれまで紙媒体で郵送していた注文書を電子データ化しメールやwebにてやり取りができるものを示します。

また、紙媒体での注文書の管理では注文書の修正箇所を見つける時に、「大量の注文書があるため確認したいところを見つけることが大変だった。」といった経験はないでしょうか?

ほとんどの場合、パソコンやスマホでは特定のキーワードを検索する機能があるため、紙媒体での注文書管理に比べ電子化・システム化した方が注文書の確認したい部分を見つけやすくなります。

経年劣化や紙の破損が起こらない

プラスチックのファイルなどできちんと整理・管理していると注文書が破損することはあまり起こりませんが、時間が経った書類には破損や紛失といったリスクがあることも確かです。

注文書は特定期間の保管が定められており、法人で7年、個人事業主で5年保管する必要があります。

帳簿書類をきちんと保管してされていないと経費として処理できていたものが認められず追徴課税(追加で税金を支払うこと)を求められることがあります。

税務調査で提示を求められた際すぐに出せるように、紙で保管している場合は個人で整理しておく必要がありますが、注文書の電子化システムサービスでは自動的に内容を保存している機能を備えたサービスが多く個人で整理し保管する作業が軽減されます。

注文書のメール文例

注文書を送付する際、「送付したことを伝える内容をどのよう書けばいいか分からず困った…」といった経験をしたことはないでしょうか?

そこで注文書を送付する際に困らないためにメールの文例を用意しました。注文書を送る際の参考になれば幸いです。

文例:1

文例:2

注文書の役割

注文書は取引相手に対し、「発注します」という意志を示すことになります。
先述の通り、契約は口約束でも成立しますが、一般的には注文書を作成することで取引を円滑に進めやすくなることが多いです。

注文書には主に以下2点の機能があります。

  • 契約内容を確認しやすい
  • 認識のズレによるトラブルを予防できる

契約内容を確認しやすい

契約書を作成することで、契約内容を理解するだけでなく取引途中で契約内容を確認したい時に確認しやすいです。

契約書がない場合、確認したいことがあると取引相手に電話をかけたり、メールを送って確認する必要があるため、疑問点をすぐに確認することができないこともあります。しかし、注文書を作成しておくと、そうした場合でもすぐに確認することができます。

認識のズレによるトラブルを予防できる

対面や電話での口頭のやり取りだけで取引を進めると、注文書を作成しない場合に比べ認識のズレが起こりやすいです。

認識のズレによって「発注した製品、サービスと違う!」といったトラブルを解消するためにも注文書を作成し取引を進める方が良いでしょう。

注文書の訂正方法

注文書は証憑(しょうひょう)書類であるため、注文書に記入ミスがあった場合は、注文書と訂正印を使用するのではなく注文書を再発行されることが多いです。再発行ができず、二重線+印鑑で修正する場合は注文書に押してある印鑑で押印します

取引先から注文書の再発行を希望された時の対応について

注文書の紛失によって取引相手から注文書の再発行を依頼を受ける場合もあると思います。

注文書を再発行すると聞くと、「前回作成した注文書をそのまま印刷し捺印を押すだけでいいのではないか?」と思われる方もいるのではないでしょうか?

再発行の依頼を受ける前に作成した注文書をそのまま印刷し捺印を押すと、同じ注文書を2件発行したこととなるため、取引先が2重請求された!と受け取られてしまう可能性があります。再発行した注文書であることを伝えるためにも、注文書に「再発行」と記載するようにしましょう。

一目で再発行された注文書であると分かるように、赤字や太字などで目立つように記載、市販されているスタンプを押すなど工夫をしましょう。

以下の文例も参考になれば幸いです。

注文書:再発行送付状

注文書の保管期間について

注文書(発注書)の保管期間は法人の場合7年間、個人事業主の場合は5年間と定められており、保管期間は、確定申告書類の提出期限の翌月からカウントされます。

また、欠損金が発生する事業年度においての保管期間は10年と定められています。
※欠損金とは法人税を計算する際の所得金額(=益金ー損金)がマイナスである状態を指します。

引用元:国税庁「帳簿書類等の保存期間

法人の場合:7年間

注文書(発注書)は帳簿とともに取引に関連した作成された書類に該当します。

帳簿は、事業の取引や資産・負債といったお金の流れを記録した帳面や台帳です。 日々の取引内容、状況を把握することができます。

そのため、法律によって定められた期間は保管する必要があります。税法により、法人は帳簿書類の保管管理期間が7年と定められています。

個人事業主の場合:5年間

注文書など「書類」の保存期間は5年間と定められています。帳簿の書類によっては7年間保存しなければいけない書類もあるため、すべての書類を7年間保存しておくことをオススメします。

注文書の電子保存を行うために

これまで、注文書は紙媒体で保存することが一般的でした。
2021年度の税制改正により、注文書をはじめとした帳簿書類の保存について定めた電子帳簿保存法が一部見直されました。

改正後のポイント

  • 承認制度の廃止
  • スタンプ要件の緩和
  • 適正事務処理要件の廃止

1.これまでは、帳簿書類を電子保存するには事前に税務署からの承認が必要でしたが改正によって廃止されました。必要条件を満たしていれば導入が可能になります。

2.タイムスタンプの付与を受領後3日以内に行う必要がありましたが、最長2ヶ月まで延長されます。

タイムスタンプとは?

電子データの改ざんを防ぐために第三者が事故機を電子データを刻印し非改ざんを証明する技術です。

3.これまでは、定期検査まで原本の保存が必要でしたがスキャナ後、すぐに破棄をすることが可能になりました。

参照:国税庁「電子帳簿保存法が改正されました

注文書と発注書との違いについて

注文書と発注書はどちらも同じ意味で使われ、どちらも商品や製品、サービスを取引相手に注文する際に交付する書類です。そのため、意味的な違いはありません。

企業の内部で注文書と発注書が混在している場合は、紛らわしいためどちらかで統一することをオススメします。

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まとめ

  • 注文書を電子化、システム化することでコストを削減することが期待できる、紙ではあった経年劣化などを心配する必要がない
  • 注文書を修正する際は、原則二重線を引くのではなく再発行をする
  • 注文書を保管する期間は法人で7年、個人事業主で5年間

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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