請求書の封筒の正しい書き方

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請求書は、金額・請求先の会社名・振込先などの必要事項を記載し、契約時に交わして置いた期日までに支払いを求めるための書類で、商品やサービスを納品した後に発行する証憑(しょうひょう)書類です。

証憑(ひょう)書類

取引金額や取引者が明記されている、法的に取引の証明となる書類の総称です。注文書や請求書などが当てはまり、保管方法や訂正方法に関しても法律によって明確に定められています。

そのため、誤って方法で発行してしまうと、取引先からの信頼を損なうだけでなく、再発行や期日までに正しい請求金額が振り込まれないなどのリスクもあります。

請求書の封筒の正しい書き方

先述の通り、請求書の封筒についても正しい記載をしないと、ビジネスマナーを守れなかったり、宛先が分かりづらく先方に余分な手間をかけてしまう恐れもあります。

ここでは、請求書を封筒に入れる際の注意点として以下のような内容をまとめています。

  • 請求書を封筒に入れる場面
  • 請求書の封筒に記載する情報

 請求書を封筒に入れるのはどんな場面?

今日では、請求書含め、見積書・注文書・注文請書・納品書などの帳票類は電子メールやクラウドサービスを利用して発行と送信をすることが一般的になっています。

帳票

主にビジネスシーンでの取引や取引に関する金額などを記載する書類の総称です。

そのため、電子データとしての帳票の方が扱いやすく基本的にはデータでのやり取りを希望する会社が多いです。

基本は請求書はメールで送るものと思っていいでしょう。

一方で請求書を封筒に入れて手渡しや郵送を依頼される場合には、特別な事情や、通常よりも慎重で公的なやり取りの場面が想定されるため、通常のやり取りよりも特に気をつけて丁寧さを心がける必要があります。

請求書の封筒に書く情報

請求書の封筒には主に以下の2点を記載する必要があります。反対にこれ以外の情報を記載するのは余計な場合が多いので注意が必要です。

受取人の情報

  • 受取人の氏名
  • 受取人の会社名
  • 届け先の住所

送り主の情報

  • 送り主の氏名
  • 送り主の会社名
  • 送り主の住所・連絡先
  • 日付

請求書の封筒の表側

先ほども述べたように、請求書の表側には受取人の氏名・会社名・住所を記載します。こちらは郵送時に参照される情報になるので、誤った情報を書いてしまうと正しく届けられません。

配送先の間違いが発覚し、送り主に戻ってくる場合でも、その分時間が余計にかかってしまいます。会計上のルールで月末などの決まった期間に請求業務を行う会社が多いので、支払い遅延などの事態も引き起こる可能があります。

注意

またこれとは別に、請求書が誤った届け先に行ってしまった場合、取引情報などが第三者に見られてしまうリスクがあり、重大なコンプライアンス違反となってしまうこともあります。

請求書の封筒の宛名の書き方

請求書の封筒には宛名として、「御中」や「様」など正しい敬称を用いて記載するのが一般的です基本的に御中と様は重複して使用することはなく、どちらか片方のみを使用します。

これらの敬称がなかったり間違っていると、まずビジネスマナーに反することになります。しかしながら一度覚えてしまば、請求書の封筒に限らずこの先も長くあらゆる場面で使うことできます。ご存じない方はぜひこの機会にご参照ください。

御中と様の使い分け

  • 御中は「組織」に利用する
  • 様は「個人」に利用する

御中を使用する場合は「組織名」に使用します。具体的には「株式会社〇〇 御中」、「株式会社〇〇 営業部 御中」といった使い方になります。

様を利用するときには、組織や部署名でなく、個人名に対して「担当者名 様」といった使い方になります。

役職名があるときは

基本的に役職名と敬称は併用しません。「〇〇部長 様」などは誤った使用法になります。一方で「代表取締役 〇〇 様」などは問題ない使用法になります。

御中の意味

御中は「御弁当(おべんとう)」「御札(おさつ)」など丁寧語に使用される「御(おん)」と「内部」を表す「中(ちゅう)」に分けられます。

つまり、「〇〇株式会社 御中」とあれば、「〇〇株式会社に所属している方へ」という意味になります。

請求書の裏側

こちらも先述同様、送り主の氏名・会社名・郵送の日付を記載し、封じ目をつけることもあります。

送り主の情報など宛先が万が一間違っていたりトラブルが起こった際でも、送り主の手元に請求書が戻ってくるために重要な情報になります。

送り主と日付

請求書の送り主には郵送するご自身の情報を記載します。もちろん敬称は不要なので、封筒の左端下に間違えないように記載するだけになります。日付は郵送の日付を記載します。

法律や郵便局によって明確な書き方などは定められていませんが、基本的には画像の通りの位置に書くことが多いので、必然的に見やすい内容となります。

POINT

手書きであれば消えないインクのボールペンや筆ペンをして裏写りがしないように綺麗な字で書くことが望ましいです。会社名や住所の印字されたスタンプで代替されることも多いです。

日付の記入は郵送日時を記載することで、きちんと期限内に所定の作業を行なった証明にもなるので、あると良いでしょう。特に請求書などのお金を扱う場面では慎重になりすぎる問いことはないので、できる限り記載します。

封筒の封じ目

封じ目

請求書の裏側には、フラップのある上部に封じ目と呼ばれる印をつけることがあります。

フラップとは

英語のflap(:はためく・開閉する)という言葉から来ていて、封筒の開閉部のことを指します。

これは請求書の封筒が未開封であることを証明し、また、封じ目があることで見た目の良さやビジネスにおける信頼性を高める効果もあります。

画像のように印をつける場合の他にも、シールやサインやスタンプなどで代替されることがあります。

請求書の封筒は手書きでいい?

企業によっては会社名や会社の住所が印字された封筒をあらかじめ用意していたり、封筒に必要な情報をスタンプにまとめているところも少なくありません。もし、会社にそれらの用意があれば利用するのが一番でしょう。

しかしながら会社の封筒やスタンプがない場合には手書きで宛先や送り主の情報を記載することには問題はありません。

請求書や帳票・契約書などの郵送でのやり取りは現代では稀なケースとなりますが、普段から複数の郵送物を取り扱うような業態であれば、自社デザインの封筒やスタンプを用意することで作業時間を短縮できるためおすすめです。

その場合には、法人向けの複合機やプリンターといっても封筒への印刷は難しいことに加えてデザインなども必要になるので、専門の業者依頼することとなります。

請求書在中のスタンプ

請求書の封筒の場合には、「請求書在中」と書かれたスタンプを押すこともあります。こちらは100均や文具店などで比較的安価に手に入るので、利用しても良いでしょう。

縦書きと横書きの使い分け

結論から述べると請求書の封筒には縦書きのものを利用するケースが一般的です。これについても明確な法的ルールなどはありませんが、社会通念上はコンビニなどでも入手できるふつうの縦長の封筒を使います。

縦書き

請求書在中の封筒の宛名

帳票類含め、市区役所や公的機関なども利用するのが縦書きの形式です。これまで紹介してきたような形式で宛先と送り主の情報を記載します。

横書き

請求書の封筒の横書き

先述の通り、請求書を郵送する際には縦書きのものが一般的ですが、横書き(横長)の封筒を利用しても特別失礼に当たることにはなりません。お手元にあるようでしたら利用して構いません。

縦書きのもの同様、受取人の氏名を中央に目立つように書きます。

請求書の封筒の入れ方

請求書の封筒には、一般的なA4サイズの請求書が収まる角2(240×332mm)サイズの封筒が望ましいです。請求書に折り目をつけずに入れることもできますし、ファイルなどを入れて汚れや傷を防ぐこともできます。

ただ、コンビニなどで手軽に手に入らない場合もあるので、その際にはA4が三つ折りで入る長形3号を選んでもいいでしょう。どちらを利用したとしても問題はありません。

請求書は折って入れても大丈夫なのか?

請求書は折り目をつけて郵送しても構いません。長形3号の比較的小さめの封筒を選んだ場合は、A4の請求書を三つ折りにして入れることになります。

先ほどは大きいサイズの封筒をおすすめしましたが、三つ折りで郵送されることもめずらしくはないので、周辺の店舗やお手持ちの封筒を利用することをおすすめします。

国内郵送であれば、請求書は25g以下に収まることが多いので、切手も低額の82円程度で済みます。

最近では、レターパックを利用して、送付状などと請求書をクリアファイルにひとまとめにして郵送することも多いです。

レターパック

レターパックを利用すると切手が不要なことに加えて、レターパックの中にさらに封筒を入れることもできます。

請求書の向きは意識すべきか?

請求書の向きは可能であれば意識した方がいいでしょう。基本的には表側を封筒の裏面に来るようにして入れます。三つ折りにする際は、請求書の上部が裏側に近いようにして入れます。

これは封筒を開けるときには裏返して開けるため、封筒の受け取り手がすぐに内容を把握できる意図があります。

請求書の向きと封筒の裏表は逆になると覚えるといいでしょう。

請求書の送付状

請求書の送付文

送付文は請求書の受け手に対する第一印象を左右する要素にもなります。まず、丁寧な挨拶から始め、簡潔かつ明瞭に請求の内容を伝えるものになります。

一般的な挨拶の文

時下益々のご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。この度の納品に関しまして、下記の通り書類を送付させていただきますので、ご査収の程、よろしくお願いいたします。

送付文などを添えて請求書を送る場面はあまり多くないのですが、郵送の際などに同封しておけば好印象を与えてくれるでしょう。一度作成してしまえば、都度変更するような内容はないので、繰り返し汎用的に使用することができます。

請求書の封筒の手渡し

請求書の封筒は手渡しすることももちろん可能です。この場合郵送する時と異なるのは、以下の2点

  • 切手は不要
  • 送付状も不要

当然のことながら個別のケースにもよりますが、相手方のスケジュールなどをあらかじめ伺って訪問して手渡しする形でも問題ありません。その際にご挨拶などもできるので送付状なども不要になります。

交通費などが少額で済む範囲であれば、相手方にも好印象を与えることができるので訪問するのもいいでしょう。

請求書の封筒の色

結論から言うと請求書の封筒はどんな色でも問題なく使用できます。個別の会社によってはオリジナルデザインの封筒を作成していることもあり、不快感を与えるようなものでなければ自由な形式が選択できます。

よく見る茶封筒も可能ですが、全体的に見ると青みがかった白色の封筒を利用されることが多いようです。

電子請求書の保管方法

請求書には保管の方法にも法的な決まりがあります。近年は電子帳簿保存法の改正も重なり、ご存知でない方はこちらも併せて理解することをおすすめします。

電子帳簿保存法

電子帳簿保存法と印刷保管

電子帳簿保存法

正式名称を「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」といい、請求書を含む書類の保管方法について定めた法律です。

電子帳簿保存法をわかりやすく解説|対応しない明確なデメリット
会社経営や経理に携わる方であれば、「電子帳簿保存法」の対応が義務化するということに焦りを覚えている方も多いと思います。 簡潔にいうと、請求書などのほとんどすべての書類データは、2024年1月までに、法令によって定められた方法で保存する…

 

請求書の保管については電子帳簿保存法が定める保管方法に準ずる必要があります。紙媒体での保管については、近年の法改正により今まで通り印刷してファイリングしておくことが難しくなりました。

プリントアウトした書類

電子帳簿保存法では、電子データの書類をプリントアウトした場合、法律で決められた要件では原則、電子データで送受信された帳簿・書類を印刷して保管したとしても、法的には意味のない書類となってしまいます。

反対に、紙の帳簿や書類をスキャナー等を使用して、電子データとして保管することは可能です。

POINT

発行日時や改竄されていないことを担保し速やかな表示と出力を担保する必要があり、タイムスタンプや訂正・削除に対する対応なども義務付けられています。

請求書の正しい保管方法

今日手書きや郵送で請求書をやり取りする機会は稀になっています。そのため、電子データとしての請求書を扱うことがほとんどのため、電子帳簿保存法に則した保管が実質必須と言えるでしょう。

ご自身や会社のパソコン上に保存しておくだけでは不十分な場合も多く、多くの企業で電子帳簿保存法に対応したシステムが導入されています。

まとめ

この記事の内容をまとめると以下のようになります。

  • 敬称をつけて正しく書く
  • 宛先と送り主は慎重に
  • 手書きでも大丈夫
  • 請求書の向きは封筒の裏表と逆
  • 請求書は折っても大丈夫
  • 封筒の色は何色でもOK

以上のことを守っていれば、ビジネスマナーに反することなく封筒を作成して請求書を送ることができます。

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